滅多に無い事だから僕一人が見ていれば充分。
そう思うのはわがままになるのだろうか




















眠りによせて

























「宇童さん、夕飯作るんですけど何食べます?」
「・・・・・・・・」
「・・・・・宇童さん?」


冷蔵庫を覗きながらリビングに居る宇童さんに声をかけたのだが、返答は無かった
どうしたのだろうと思い、冷蔵庫の扉を閉めてキッチンからリビングを覗いてみると
ソファに座りこちら側(つまりキッチン側)に背を向けている宇童さんの姿があった。
規則的に肩が動く・・・ということは・・・・・
音を立てないようにそっとソファに近寄ると、案の定眠っていた。
普段こんな無防備な姿を見せる事は滅多に無いから、何だか嬉しく思える。
しかしながらここまでぐっすり眠っているという事は相当疲れている証処だろうか。
・・・最近慌ただしかったからな・・・
バトルを申し込まれるのは日常茶飯、加えて一応学生の身分なので勉強も怠る訳にはいかない
自分と違って宇童さんは頭が良いので効率の良い勉強法があるにしてもやはり疲れは溜まる訳で。
そんな宇童さんを起こすのは気が引けたのでキッチンに戻ろうと背を向けたその瞬間腕を、掴まれた。
あまりに突然すぎたので思わず僕は息を飲んでしまった


「ーッ・・・」
「・・・・みつる」
「・・・・・・・・・・・ん?」


ふといつもと違う感じに振り返ると僕の腕を掴んだまま宇童さんは再び眠りに落ちていた。
舌ったらずに僕の名前を呼ぶその姿はまるで子供のようで
こみ上げてくる愛しさに耐え切れず僕は笑みを零した
そっと宇童さんの手を握り、隣に座る。
こっそり肩にもたれかかると無意識になのだろうか 肩を抱き寄せられた。
呟くように名前を呼ぶと驚く事に


「うどうさん・・・・・」
「・・・なんだ」
「えっ?」


返事が返ってきた。
寝ぼけ眼のまま僕を見る宇童さんはいつもとは違う雰囲気を纏っていて
こんなことを言ったら絶対怒られるから言わないけど、可愛かった。


「あの・・・夕飯何食べたいですかね?」
「・・・・・・・・・」
「宇童さーん」
「もう・・・すこし」


と消え入りそうな声で呟き、今度は僕の肩にもたれて再び眠りに落ちてしまった
夕飯はもう少し後になりそうだな、と諦め僕も目を閉じた。
























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久々に宇ミツ。ねむねむアキラさん
20041012








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